千本山(1,084m) 2011年6月15日

千本山の巨木を以前から見てみたいと思っていて、今回願いが叶った。
午前6時、久万高原町役場を出発し、高知県の魚梁瀬に向かった。
久万高原町から往復約380qあり、往路渋滞に巻き込まれ、10時間以上もかかったが、
雨に降られることもなく、快適に魚梁瀬杉等の巨木を観賞することができた。

 「  登山マップ  」
登山ルートは、大変良く整備されている。
赤い軌跡は、今回歩いたルートである。
所要時間は、ゆっくり巨木を見ながら歩いて、
往復約4時間であった。
 「  魚梁瀬ダム展望台   」
県道12号から馬路村に入り、魚梁瀬ダムの堰堤が見えだしてからしばらく進むと、
右手に立派な屋根付き展望台がある。
ダム中央の浮島と、鏡のような湖面に映る山並みが印象的である。
これから登ろうとする千本山は、中央付近に確認できるはずである。
 「  登山口の吊り橋  」  ( 540m )
県道370号線の終点が登山口となっている。
駐車場はあまり広くないが、5〜6台くらい停められそうである。
登山口を10mくらい進むと、いきなり立派な吊り橋が架かっている。
吊り橋が周辺の景観にとけ込んでいて、癒しのスポットである。
 「  吊り橋付近の渓谷  」
吊り橋付近の渓谷、梅雨の増水で少し濁っていた。
 「  吊り橋付近の渓谷  」
新緑が川面に映えて、実に癒される。
 「  千本山橋の大杉  」
吊り橋を渡った目の前に千本山の番人のように凛として立っている。
森の巨人たち100選に指定されていて、
樹齢は200年以上、樹高は54m、幹周6.8mとある。
 「  千本山橋の大杉  」
あまりの大きさに圧倒されてしまった。
あまりに大きすぎて、写真にも収まりきれないので、
脳裏に焼き付けて置くことにする。
 「 整備された木道  」
千本山橋の大杉から約500mにわたって、
立派な木道が敷かれいるので、
快適に登って行くことができた。
 「 整備された木道  」
このように、ジグザグに敷設されているので、
急な斜面を快適に登って行くことができた。
 「 親子杉  」
杉の巨木の低い位置から分幹が伸びている。
ストックの長さが約1mなので、
根元の直経が2m位ありそうである。
 「 杉の巨木  」
杉の巨木の間を登って行く。
余りの大きさに、人か゛小さく見える。
 「 杉の巨木  」
手入れの行き届いた巨木の森がどこまでも続き、
こびとの国に迷い込んだような気分になる。
 「 5又の杉  」
杉の巨木の根っこが、5つに分かれている。
3又に見えるが、実際は5又で、
大人でも楽にくぐることができる。
 「 鉢巻き落とし  」
鉢巻き落としの由来の通り、真上を見上げないと、
樹木の頂上を見ることができない。
 「 鉢巻き落とし  」
真上を見上げて写真を撮ったが、
魚眼レンズでもない限り、全体を撮ることができない。
あ〜あ 首が痛くなってしまった!
 「 展望所  」  ( 870m )
展望所からは、魚梁瀬ダム方面を望むことができる。
ダムに架かる大橋と浮島が遙か遠くに確認できる。
 「 樹木の調査表  」
スギ、ヒノキ、モミ、ツガ等、15,840本、
蓄積総数で、19,607立米、あるとのこと。
どのくらいの体積なのか、想像できない。
 「 どこまでも続く巨人の森  」
登山口から頂上まで、トラバース道の一部を除いて、
巨人の森が、どこまでもどこまでも続いていた。
圧巻の一言に尽きる。
 「 雨量観測所  」
展望台を過ぎしばらく行くと、トラバース道になる、
そこを少し登った地点に雨量観測所がある。
 「 千本山の頂上  」  ( 1,084m )
頂上には、手作りの標識と、三等三角点がある。
周囲の見通しが悪く余り見えないが、徳島県境の山が見えていた。


 「千本山」の感想 

今回は、例会の下見の下見をかねて登ってみましたが、久万高原町からはちよっと遠すぎて
例会には無理のようです。登山道は、登山口からの急な所に木道が敷設されていて、大変
歩き易く、案内板が至る所に設置されていて、迷うこともありませんでした。巨木自体は、久
万高原町にもあると思いますが、これほど大規模に残されている所はあまりないと思います。
また、ほとんどの杉・檜が手入れされており、20〜30m位高いところまで枝打ちがなされて
います。人の手つかずの原始林も魅力的ですが、人工林であっても手入れの行き届いた森
はそれ以上かもしれません。久万高原町に限らず全国の人工林は、手入れがあまり行われ
ておらず、瀕死の状態です。魚梁瀬千本山の巨人の森を見習って、手入れされることを願わ
ずにはおれません。